- コンサルに転職しても、やっていけるのか正直不安…
- 周りは優秀な人ばかりで、落ちこぼれたら終わりなのでは…?
- コンサルで落ちこぼれてしまったので、なんとか挽回したい
優秀な人が集まって日夜ハードワークしているイメージの強いコンサル。コンサルへの転職に興味があるものの、落ちこぼれてしまう不安から、迷っている方も多いでしょう。

私は新卒で外資系戦略コンサルに入社しました。
当時は情報も少なく、「本当に自分はやっていけるのだろうか」と不安だったのを覚えています。
この記事のポイント
- 地頭が悪いから落ちこぼれるわけではない。見落としがちな7つの特徴を解説
- 落ちこぼれた時の影響は限定的。もちろん挽回することも可能
- 挽回できなかったとしても、経験の見せ方次第で次のキャリアは広がる
この記事では、新卒で外資系戦略コンサルに入り、その後スタートアップ、日系大手メーカーの事業開発とキャリアを重ねた筆者が、実体験を踏まえながら「落ちこぼれコンサル」を約1万文字で徹底解説します。
落ちこぼれの特徴・末路・予防策・挽回の仕方・辞め時に触れていますので、ご自身のキャリアをよりイメージしやすくなるでしょう。ぜひ最後までお読みください。


コンサルで落ちこぼれる人の特徴7選【体験談付き】


地頭が良くないから、落ちこぼれるんでしょ?
コンサル未経験や、クライアントとしてコンサルへ仕事を依頼したことがない方は地頭の良し悪しが落ちこぼれに影響すると思いがちです。
しかし、地頭が良くないから落ちこぼれるわけではありません。
なぜなら、コンサルファームの入社試験を通過している時点で、「この人はコンサルタントに必要な最低限の地頭がある」と判断されているからです。
コンサルタントの採用率は50人に1人程度です。
厳しい採用試験を通過している時点で、コンサルの素養はあるのです。
では、なぜ落ちこぼれてしまうのでしょうか?
これまで様々なコンサルタントをコンサル・クライアント双方の立場で見てきた経験を踏まえると、落ちこぼれるコンサルになってしまう人には次のいずれかの特徴があると考えています。
- 自分で考えて答えを出そうとしない
- 未知のモノへの興味が薄い
- 「これが得意」という武器がない
- アンラーニングができない
- 周囲の人を頼れない
- 失敗を恐れて行動できない
- ドライになりすぎる
いずれも短時間の面接では、なかなか見抜きづらい特徴でもあります。一つずつ、順番に見ていきましょう。
自分で考えて答えを出そうとしない
1つ目の特徴は「自分で考えて答えを出そうとしない」です。
「経験がないので、できません」「前例がないので、わかりません」「調べてみましたが、答えがなかったです」の発言をして思考停止してしまう人は要注意です。
コンサルは、答えがパッと出ないような問に対して、アプローチを考えて、答えを作ることが求められる職業です。
経験や前例が無くても、手に入る情報が限られていても、今ある情報の中から答えを出そうとすることが求められます。
もちろんコンサルになりたての頃は答えを出せませんが、「答えを出すんだ!」という意識が無いと、ズルズルと作業に逃げてしまいます。
答えを作ろうとしなければ学びもなく、結果的に落ちこぼれてしまいます。
【体験談】
私も新卒で入ったコンサルにて、「君は分からないことへ答えを出すことがとにかく弱い」と指摘されて苦労した覚えがあります。そこからは必死になってとにかく答えを出す意識を持ち、少しずつできるようになってきました。
未知のモノへの興味が薄い
2つ目の特徴は「未知のモノへの興味が薄い」です。
軽く調べて満足してしまう人や、言われたこと以上に自分で様々な角度から考えてみない人は落ちこぼれる可能性が高いと言えます。
未知の業界やテーマを0から短期間で学ぶことをコンサルでは求められます。仕事として徹底的に調べたり考えたりすることが必要です。
徹底的に調べて考えられる人には2つのタイプがいます。1つは仕事のために己を厳しく律せる方。もう1つは好奇心旺盛な方です。
どちらもコンサルに向いていると思いますが、長い目で続けていくことを考える上では好奇心が強ければ強いほど、仕事と思わずに頑張ることができると言えます。
逆に強い意志だけでは、どこかで息切れしてしまい、結果落ちこぼれてしまうことも出てくることでしょう。
【体験談】
私のいたコンサルの上司たちは皆とにかく博識でした。非常に幅広いジャンルに精通しており、どんな話題でも関心を持っていました。当時、飲み会で私の学生時代の研究テーマについて説明したところ、質問攻めにあったのを覚えています。
「これが得意」という武器がない
3つ目の特徴は「これが得意」という具体的な武器が無い点です。
「満遍なくできるが、平均をちょっと超える程度」や「絶対ここだけは自信がある、という領域をパッと答えられない」人は落ちこぼれていく可能性があります。
コンサルは非常に奥深い世界ですので、一人前になるにはそれ相応の時間がかかります。
人によっては、パートナーになって初めてコンサルがどういうものかわかるようになる、という感想も。それだけコンサルティングは難易度が高い仕事なのです。
しかし、当然パートナーになる前段階であっても、コンサルの仕事をしていかなければなりません。その時に必要になるのが、「自分はこれならこのチームの誰よりもできます」という武器を持っていることです。
逆に平均的に高くても突出したものがなければ黄色信号です。難易度90の問に対して、どの能力も全て80で平均80の人は役に立ちません。平均50点でも1つだけ120点で他は20点という方が、まだ価値を発揮できます。
合計値や平均値ではなく、突出値で勝負することが求められているのです。
【体験談】
私自身、議事録を書くのが苦手でした。特に会議の内容が行ったり来たりするような時は何を話しているのか見失いがちでした。一方、エクセルでシミュレーションを作ることやリサーチすることは得意で、その点を最大限活かして戦っていました。
アンラーニングができない
4つ目の特徴は「アンラーニングできない」です。
仕事の進め方やスピード感、そしてプロ意識などの価値観がコンサル基準に満たないにも関わらず、前職のままでいる方は要注意です。
特に中途の場合、前職の経歴が長ければ長いほど、やはり思考が凝り固まる傾向があります。どの職場でも3年もすれば一通りの業務を覚えますし、5年、10年と居続ければ大抵の仕事はできるようになっています。
コンサル的な動き方をしていれば、比較的スッと移行して問題なく活躍できますが、そうでない場合はアンラーニングが必須です。
変えるべきでないところは強みとして残しつつ、変えるべきところは素直にさっと変えられるか否かで、落ちこぼれてしまうかどうかが決まってくるのです。
【体験談】
私は今事業会社にいますが、コンサル業界ならではのスライドが書ける人は、結構少ない印象です。パワポひとつとっても侮ってはいけません。
他にも年下からダメ出しをもらい驚く方も多いです。コンサルのカルチャーに慣れていくことが求められています。
周囲の人を頼れない
5つ目の特徴は「周囲の人を頼れない」です。
コンサルは少人数個人スキルのイメージが強いかもしれませんが、実際はチームプレイを非常に重視しています。
1つ目の特徴で挙げたように個人で考え抜くことが必要な一方、自分ではできないことは上手に周囲のメンバーを頼ることも重要です。
例えば、コンサルでは筋のいい仮説を立てられるかどうか?にプロジェクトの品質が大きく左右されます。
自分で考えつつも、考え仮説が本当に検証すべきだけの価値があるのか、周囲の経験豊富な人に相談してブラッシュアップすることも重要なのです。
特にジュニアの頃であればできないことだらけですので、いかに周りを頼れるか?助けてもらえるか?が落ちこぼれとの分かれ道になります。
【体験談】
私のコンサル時代の上司は、「理想は、フロアをふらっと歩きながら、何人かに相談して仮説をアップデートすることだ。これが最も効率よくアウトプットを最大化できる」と言っていました。
失敗を恐れて行動できない
6つ目の特徴は「失敗を恐れて行動できない」です。
社内会議ですら何も発言しなかったり、せっかくのクライアント向けのプレゼン機会を避けたり等、行動しない人は要注意です。
コンサルの仕事は基本的にクライアントワークです。そして報告する相手が大企業の部長や役員・社長のこともあります。発言一つとっても緊張するシーンが何度も出てきます。
しかし、発言を恐れて何もしないのは、価値がないとみなされるのがコンサル文化です。アウトプットをしてこそ初めて価値が出てきます。
もちろんコンサルなりたてのジュニアの頃は喋ろうと思っても、話している内容がわからなすぎて本当に何も発言できない、ということが十分あり得ます。
まずは失敗してもダメージが少ない社内会議から行動できるかどうか?が落ちこぼれとの分かれ道になります。
【体験談】
私自身、会議で長いこと発言できずによく叱られていました。とにかく発言が怖かったのです。
恥をかきたくないという無駄なプライドと、発言に向けた準備が不足していたのが要因でした。
いきなり意味のある示唆を出すのは難易度が高いので、事例を覚えて発言することから始め、徐々に慣れていったのを覚えています。
ドライになりすぎる
最後の7つ目の特徴は「人間関係においてドライになりすぎる」です。
「コンサルはロジックの塊」みたいなイメージがあるからか、もしくは「外資=ドライ」というイメージのためか、人間関係においてもドライになりすぎる人が一定います。
しかし、コンサルの人間関係は決してドライではありません。むしろ業務以外の話題も含めてコミュニケーションを上手に取っている人の方が何倍も価値を発揮しやすいです。
例えば、自分が何かわからないことがあるときに、同僚に相談する場合を考えてみましょう。
相談相手の同僚もめちゃくちゃ忙しいので、人間関係が構築できていなければ「めんどくさいな」と思われてもおかしくありません。結果良いアウトプットを作れず、落ちこぼれていってしまいます。
一方、日頃から親しくなっていれば、「忙しいけど、まぁ〇〇の頼みだからなぁ」と対応してくれることもあるかもしれません。
顧客に対しても、より一層日頃からの仕事以外のコミュニケーションも含めて関係性を作ることが重要です。
特に顧客側はコンサル以上にウェットなコミュニケーションが多いことが一般的ですから、尚更ドライだとうまくいきません。
ロジックも大事ですが、並行して必要な範囲でウェットなコミュニケーションを取れるようにできなければ、落ちこぼれてしまう可能性が高いと言えるでしょう。
【体験談】
当時一緒に働いていた、少し年齢が上の中途のコンサルタントがいました。彼は、思考の切れ味のような武器は新卒叩き上げのコンサルタントには敵いませんでしたが、とにかく愛嬌抜群でした。
当然、顧客に信用されて価値を発揮されていました。
落ちこぼれコンサルの末路


落ちこぼれると昇進できない・PIP行き
落ちこぼれていくと、多くの場合は次のいずれかになることが多いです。
- 昇進できない:職位ごとの在籍目安期間を超えているのに昇進が見送られている
- PIP行きになる:Performance Improvement Program(低パフォーマンスの人向けの改善プログラム)に行かされる
逆にこの2つに引っ掛かっていなければ、仮にパフォーマンスが良くなくても、落ちこぼれるギリギリで踏ん張っているとも言えます。
パフォーマンスが良くなくても不必要に落ち込まず、冷静に挽回策を練ることも重要です。
落ちこぼれても給料・ボーナスは会社次第
落ちこぼれてしまった場合、給料やボーナスが気になる方も多いでしょう。
結論、給料やボーナスの考え方は会社次第になります。
コンサルの場合、年俸制で年俸を12等分して月給となるケースが多いです。そのため、日系企業にあるような「基本給+ボーナス」という給与体系ではなかったりします。
落ちこぼれてしまった場合は昇給がないこともありますが、「年俸が来年大きく下がる」ようなことは少ないです。
もちろん業績連動ボーナスが支給されていれば、落ちこぼれに応じて減額されるケースはあり得ます。
評価や報酬制度の細かい情報はネットでは公開されていないことも多いので、詳細を知りたい場合は転職エージェントに登録して聞いてみるのが良いでしょう。
コンサル特化のエージェントの場合は、扱うコンサルファームも多いため詳しく教えてくれます。無料で相談できますので、ぜひ登録してみてください。


落ちこぼれても次のキャリアには無関係
落ちこぼれてしまった場合、昇進が見送られてしまうことも多いため、「コンサルやめようかな」と自発的に思う人も増えてきます。
この時気になるのが、次のキャリアでしょう。
結論、落ちこぼれと次のキャリアは直接的には関係ありません。
もちろん、落ちこぼれた場合、上位のコンサルやPEへの転職など難しいケースも出てきます。
しかし、世の中の仕事はコンサル以外にも無数にあります。
コンサルで落ちこぼれたのは、たまたま自分の特性に合わなかっただけとも考えられます。一度コンサルで頑張った経験を活かしつつ、自分にもっと合った企業を見つければ良いのです。
「やめてよかった」と心から思うためには、自分の気持ちを整理することが重要になります。
別記事にて整理するべき5つの気持ちについてまとめていますので、ぜひお読みください。


コンサルでの落ちこぼれを予防するには


入社前:やることは戦略的応募のみ
コンサルに転職した結果、落ちこぼれてしまったらどうしよう…
入社前にコンサルに関する情報を集めていると、不安になる人も多いでしょう。
コンサルに落ちこぼれないために、入社前にできることがたった1つだけあります。
入社前にできること、それは「自分に合っていると思われるコンサルをいくつか受けてみる」ことです。
なぜなら落ちこぼれるか否かは本人の資質だけでなく、コンサル側のカルチャーにも大きく影響されるからです。同じ戦略コンサルであっても、マッキンゼーとボスコンは違います。総合ファームの戦略部門もまた違います。一緒に働く人の雰囲気も大事な要素です。
昨今のコンサルはどんどん人を募集しているため誰でも入れそうな雰囲気がありますが、実際は当然厳しく入社試験を課しています。そもそも教育コストや他の社員へのマイナスの影響を避けるために、落ちこぼれそうと入社前から想定される人は入社させないのです。
いきなりコンサルを受けるのはハードルが高い、という方もいるでしょう。
コンサルを受けずに自分がどのコンサルに向いているか?を最も簡単に知る方法は、コンサル転職に多くの実績を持つ転職エージェントに相談するのが最も確実です。
コンサルに特化している転職エージェントは、多くのコンサルファームを横並びで比較しています。これまでに多数の人材を紹介していることもあり、持っている情報量が圧倒的に多いのです。
- 「今すぐ転職するつもりはないんだけど…」
-
ご安心ください。転職エージェントは、キャリア相談だけでも快く応じてくれます。
もしあなたがコンサル業界に向いていないと判断されたり、現時点であなたに合う良い求人がなかったりすれば、彼らは自社の評判を守るためにも、無理な転職を勧めてくることはありません。 - 「転職する気がないなら、面談やコンサル案件の紹介を丁寧にしてもらえないのでは?」
-
心配には及びません。キャリア面談や求人紹介をしないと、彼らも向き不向きが判断できないので、登録すれば一定サポートしてもらえます。
もちろん、転職エージェントの登録からキャリア相談、面接対策といった一連のサポートは無料で利用できます。
コンサル特化の転職エージェントの選び方を別記事で詳しく解説しているので、ぜひお読みください。


入社後:自分の限界までやってみる
コンサルファームの狭き門を潜り抜けて、入社できた方は、この時点では落ちこぼれとは無縁です。
しかし、ここで油断しては落ちこぼれになってしまうので、注意が必要です。
1つだけ意識することがあります。それは「自分の限界までやってみる」です。
まずは1年、最低でも3ヶ月、死に物狂いで仕事をしてみてください。
- 自分はどれくらいのハードワークならば耐えられるのか
- 得意なこと・苦手なことは何か
- 1つのことを身につけるまでに、どれくらい時間がかかるのか
- 何をしている時が最も楽しく喜びを感じるのか
- どういう方法で体調管理するのがベストか
死の物狂いで働いて初めてわかることが沢山あります。
せっかくコンサルに入ったのですから、自分の限界値までやってみることをお勧めします。
コンサルは重要なポイントに絞って取り組むから効率的、という印象がどこかあるかもしれませんが、実態は異なります。重要なポイントに絞って、ものすごいハードワークをするのがコンサルです。
入社したての頃は、ついていくのもやっとで辛いことも沢山あると思います。徹夜や土日の稼働もしなければならない日も少なくないでしょう。
しかし、ここで1つ踏ん張ってみて欲しいのです。
色々考え出すと行動できなくなるので、まずは動いてみる。動き始めることでやる気は出てきます。やる気は自らの意志で出すものではなく、動き出すと出てくるものなのです。
限界までやってみるときの注意点は、この記事の前半で解説した7点です。ぜひ意識してみてください。
落ちこぼれたコンサルの挽回方法


間違ってもいいからまず自分で考える
すでに入社して一定期間が過ぎて、「自分落ちこぼれてるかも?」と思ったり、「昇進を見送られた」という状況が出てくる人もいるでしょう。
その時にすべきことは、「間違ってもいいから、どうしたら挽回できるか、まず自分で考える」ことです。
「いやいや、どうしたら挽回できるかわからないから、落ちこぼれてしまうのでは?」と思う方もいるかと思います。
しかし、そのスタンスそのものが落ちこぼれる要因です。わからないから誰か教えてくれ、という受け身のスタンスがコンサルでは非常にマイナスになります。



どこかで聞いた「落ちこぼれてしまう人の特徴」ですね。
ポイントは「間違えてもいい」という点。
顧客に提出する資料は間違えるのはまずいですが、自身の挽回プランに関して間違えても顧客に迷惑はかけません。どれだけ間違えてもいいのです。
いきなり完璧な挽回プランを考えようとすると大変になるので、まずは本記事の7点のどこか1つからでも改善することを意識すると良いでしょう。
より具体的に、「このスキルができないから、専用の本を複数買って休日に読んでみる」というのでも良いです。
大事なのは、自分で考えて答え出すことです。
自分で考えてから上司に相談する
自分で考えた後は、そのまま行動に移してもいいですが、このタイミングならば上司に相談するのもOKです。
「自分の課題はこれで、これの要因はこれとこれ。具体的にはこれをやって改善していきたいのだが、どう思うか?」と素直に考えたことを伝えてみましょう。



「落ちこぼれてしまったので、どうしたらいいですか?」と聞いてしまう人とは雲泥の差です。
まともな上司であれば、真剣に考えて取り合ってくれます。
むしろこのタイミングで適切なフィードバックをしてこない上司はその程度の上司ですので、上司の上司に相談することもアリです。飛び越えて相談したら良くないなどと気にすることはありません。
もちろん自分で考えた方法だと、不十分でなこともあるでしょう。
しかし、自分なりに考えてみたからこそ上司からのフィードバックの意味合いがより深く理解できるようになっています。
もしかしたら上司が過去に自分で乗り越えたときの体験談を教えてくれるかもしれません。なんでも完璧にこなしているように見える上司であっても、実は苦労していた、というエピソードを聞けて少し安心できることもあるでしょう。
怖がらずにぜひ相談してみてください。
上司のフィードバックを受けて考えて行動する
勇気を出して上司に相談して、フィードバックを受けたとしましょう。
それ以降は挽回プランに則ってひたすら行動してみるのが良いです。
行動するときのポイントは、「上司のフィードバックを全て実践する必要はない」という点です。
上司が良かれと思ってフィードバックしてくれているのは間違いありませんが、フィードバックが必ずしも自分にとってベストかどうかはわかりません。



自分の伝え方が不十分で、上司も勘違いしてフィードバックしてくれていることもあり得ます。
もし上司のフィードバックを聞いて「どう考えてもしっくりこない。納得できない」という点があれば、無理にやる必要はありません。
もちろん上司からなぜやらなかったのか?と聞かれた時に論理的に答えられる必要はありますが、無批判に全てをやる必要はありません。
むしろ上司からのコメントを踏まえてさらに良い案を実践しました、というのでも全然OKなのです。
大事なことはどこまで行っても自分で考えることです。
なお相談した上司に対しては、定期的に状況を報告することも忘れずに。ドライになり過ぎてはいけません。
挽回できない落ちこぼれコンサルの辞め方


辞め時は自分で判断
挽回プランを自ら考えて、上司に相談して、行動してみた。しかし、落ちこぼれから挽回できない…
全員が全員、コンサルで昇進を続けられるわけでもありません。
やはり激務でしんどい部分もありますし、プライベートの変化や自らの考え方もアップデートされることもあるでしょう。
コンサルはUp or Outの文化があると言われていますが、日本国内ではそう簡単にはクビにできません。
実態は昇進がなかなかできず、仕事の幅も広がらないことから、「このままいてもしょうがないよね…」と自ら考えて辞めていくのが大半です。
「やめてよかった」と心から思うためにできること
やめ時は自分で判断することになりますが、ここで問題になってくるのが自らの気持ちです。
やめる決断がなかなかできないのは、次の5つの感情に対して自問できていないことが要因だと考えています。
- コンサルで得られるはずのことを、得られない不安
- 転職活動自体や将来のキャリアへの不安
- 辞めること自体の恥ずかしさや悔しさ
- まだ頑張れるのでは?という自分への期待
- 変化すること自体への不安や面倒臭さ
別記事で詳しく解説していますので、ぜひお読みください。


辞めるとなっても経験は無駄じゃない
自らの感情に向き合った結果、辞めると決めた場合、まずは自分を褒めてあげてください。
コンサルに入社できている時点で一定の能力値はありますし、しんどいコンサルの仕事で自分なりに頑張った経験は大いに活きてきます。
挽回アクションも必死にチャレンジしたのであれば、必ず成長しているはずです。
次のキャリアは、これまでの経験をどう見せるか?次第です。
「コンサル出身」だけでは何も差別化できていませんが、これまでのプロジェクトで身につけた内容などを深く掘り下げて考えてみましょう。
次のキャリアを考える時に、強力なサポーターになってくれるのが、コンサルを中心としながらも他の業種にも強みを持っている転職エージェントです。
彼らはコンサルファームの求人だけでなく、コンサルを辞めた人が次に行く企業の求人を豊富に持っており、コンサル出身者の転職支援実績も多数あります。
どういう切り口でアピールすれば次につながるかを熟知しているので、ぜひ活用してみてください。
コンサルを中心とした転職エージェントの選び方を別記事にて解説しています。ぜひお読みください。


落ちこぼれコンサルの入社前から辞め時までを総括
最後にこの記事のまとめです。
- コンサルで落ちこぼれる人は次の7つの特徴に当てはまることが多い
- 自分で考えて答えを出そうとしない
- 未知のモノへの興味が薄い
- 「これが得意」という武器がない
- アンラーニングができない
- 周囲の人を頼れない
- 失敗を恐れて行動できない
- ドライになりすぎる
- 落ちこぼれコンサルの末路は、昇進できずPIP行きが多い。ただし給料・ボーナス・次の転職先への影響は限定的である。
- コンサルでの落ちこぼれを予防するには、入社前ならば自分に合うと思うコンサルを受けること。コンサル特化エージェントの活用もおすすめ。
- コンサルでの落ちこぼれを予防するには入社後は自分の限界までやってみる。1年間必死にやれば色々見えてくる。
- 落ちこぼれたコンサルの挽回方法は、間違ってもいいからまず自分で考えること。その後上司に相談しても良い。相談を踏まえて考えて行動すること。
- 挽回できないとなっても悲観する必要はない。頑張ってきたことは必ずプラスになっているので、自分の気持ちに向きあって次を探せば良い。



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